冨田勲が亡くなった

冨田勲氏、逝去のお知らせ http://columbia.jp/tomita/info.html

亡くなったらしい。驚いたし寂しい。新しい作品をもう聴けなくなると思うと本当に残念である。最近ブログ書いてなかったけど、追悼と、感じることもあるので書いてみる。

有名人の訃報で、好きだった人だったりするとガッカリはするけど、まぁそうかと割とすぐ受け入れてきたし、淡泊だけど大抵の人もそうだろうと思ってきたけど、今回のニュースは割と重く感じた。こういう感情もあるんだなという感じ。肉親とかじゃないのにね。多感な中学の時に出会っちゃったとか、その頃から20年以上ずっと憧れとか尊敬しつづけてしまったのがそう重く受け止めさせるんだろうなぁ。

音楽も好きだったし、作り手としての姿勢も好きだったし、その経歴も憧れる存在だった。作曲家としてはそこそこ地位を築いている段階で日本で2番目だかにモーグ個人輸入してシンセサイザーの第一人者となるとか、高齢になった時の作品ですら魅力があるとか、自分もそうありたいと思うような人だったと思う。
まあすごいのはすごいのでそういうのはWikipediaとかでいいよね。

初めて買った冨田勲のCDはドーン・コーラス。中学の時。これが今でも一番好き。


ピックアップ

いくつかピックアップしてみる。楽器はてんで駄目だし音楽を語る語彙もないので、ただだらだらと書き連ねるだけだけど。曲毎にパーマリンクがあれば良いんだろうけど世の中そこまで進んで無いので、試聴が出来るAmazonのCDページへのリンクとしておく(トラックコードを付けてるけどね)。

ドーン・コーラス : ブラジル風バッハ 第4番 ”プレリュード”

ドーンコーラス(暁の合唱)とは、明け方に無線機で受信すると聞こえる可聴域の電磁波だそうで、太陽からの宇宙線が大気と反応して起こる雑音で、朝の鳥のさえずりにも似ているからこのような名前だそうな。冨田勲は若かりし頃に夜明けにラジオで聴いていたそうで、冒頭にこの音が使われている。そのほかの曲もいろいろな宇宙の"音"が使われていて、それぞれ曲としても美しい。

星組曲 Ultimate Edition。

ホルストの惑星組曲の編曲。Ultimate Editionとは昔発表したアルバムをさらにリメイクしたもの。おおくの人が知ってる冨田版惑星とは少し違うけど、これはこれでいい
Ultimate Editionには、昔の冨田版惑星に"イトカワはやぶさ"という曲が追加されている。コチコチという時計っぽい音が孤独に歩む探査機はやぶさを連想させて泣けるのだ。
初音ミクとかボーカロイドが出るはるか昔の作品。イートハーブ交響曲という最近の発表曲で初音ミクに歌って貰って話題になったんだけど、これも冒頭曲の"火星"でロケット管制をする宇宙人同士の会話がシンセで作られていて、それも面白い。こういう宇宙人語を作るので昔は限界だったんだろうなぁ。

蒼き狼 チンギス・ハーン ~NHKスペシャル

タイトル通りの音楽。単純に騎馬民族の疾走感があってかっこいい。曲中の歌は実際にモンゴルの人に歌って貰ってるらしい。単体でアルバム出てたんだけど、もう廃盤だし試聴も出来なかった。悲しい。NHKテーマ音楽集にはメインテーマだけ収録されてるので、次の紹介曲のリンク経由で試聴はできる。


街道をゆく ~NHKスペシャル

司馬遼太郎街道をゆくのNスペのテーマ曲。テレビで見てたとき映像と曲が綺麗すぎて笑った。


学校

山田洋次監督の学校シリーズのサントラ。実は映画と音楽両方好きなのである。
山田洋次の映画に頻繁に冨田勲は参画していて、それぞれ映画の雰囲気にあった曲だけど、山田洋次の映画で冨田勲曲ではこの映画の主題曲が一番すきかな。
ただ、アルバムは廃盤。アカン…。


雪は踊っている

月の光のアルバムの一番最初に収録されてるドビュッシーの曲。元々が幻想的な曲だけど、ホントはこういう音で作ってあったって説明があっても良いんじゃないかと思った。とりあえず、同アルバム中では月の光よりこれが一番好きなのです。アルバムの最初にこの曲にすると印象持ってくよなー。これもUltimate EditionがあるのでリンクはUltimate Editionにしておく。


砂漠の大旋風(カンタータ第36番「喜んで舞い上がれ」より)

バッハファンタジーというアルバムにある曲の一つ。バッハこうしちゃうかーという感じで、アルバム全体でもよい。これも廃盤ぽい。


イートハーブ交響曲

初音ミクとの共演で話題を呼んだあれ。良い曲で、やっぱ冨田勲はすげーよ!!って思った。小並感。